このシステムは今のところ、得意先工場をもつ中堅規模の工場を対象に最適化されています。
そのために、これから説明する在庫システムを実装しているわけです。
月次在庫(理論在庫)とは、棚卸し時の在庫値をもとに、毎月の受払いの伝票データから、月末時の在庫を計算して求めるものです。
得意先の生産管理システム在庫データと、一致するように加工された月次在庫値となっているのが特徴です。
(この部品は、既に組み立てられたものを含めて何個有るかを追跡した在庫です。出庫数とは部品単位まで落とした上での出荷された数になります。)
この在庫管理機能は、プレスや成型などで生産管理(月産予定、山崩し)を行なうための資料作りにも大変役に立つものです。
詳しくは 得意先からの支給伝票を管理する を参照してください。
月次在庫を追跡するための手順を説明いたします。
生産マスターで、どの工程で月次在庫を追跡するのかを指定します。
在庫追跡するためのフラグをオンにして下さい。(チェックボックスにチェックを入れます。)
二か月分それぞれの伝票データに対し、処理時間のかかりやすい所要量計算を全て行なうため、日次更新が異常に時間のかかるものになる恐れがあります。
通常の使用では全く問題ありませんが、この在庫については、追跡する必要のあるものだけに絞り込むことを、なるべく心がけるべきです。
リアルタイム在庫の追跡とは異なり、各製品(部品)につき一つ以上の指定はできません。
製品マスターで、月次在庫を追跡しているかどうか確認を取ることができます。
この確認は、日次更新を行なった次の日からになります。
これは、月次在庫追跡指示に対する細かなエラーチェックを日次更新時に行なっているためです。
月次在庫のフラグをオンにした場合は、オンにした日付とは関係なく、月初めから一ヶ月ごとに集計します。
また伝票入力の修正や、先月分の伝票入力などがあった場合でも、日次更新レベルで、最新のデータに在庫値を自動修正します。
更新日 2001年11月16日